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ストーリーの無いゲームにストーリーを付けるスレ

355 :NAME OVER:04/02/07 00:28 ID:???
 こんなことなら一生あの星で過ごすんだった。
 うらびれたバーのカウンターで、配管工マリオ・ガルバーニは溜息をついた。

 ほんの半年前のこと。
 ふとしたことから立ち寄ったその星では、彼は英雄だった。
 重力が地球の1/20しかないその星では、彼は煉瓦を砕く怪力と、驚異的な跳躍力を持つことが出来たのである。
ついには怪物にさらわれた姫を救い出し、彼は星の人々から「スーパーマリオ」と呼ばれ称えられたのだ。

 ……しかし、地球に帰ってきてからがいけなかった。

 最初こそ英雄として称えられたものの、人々の反応は次第に嫉妬へと変わっていったのである。
「運が良かっただけ」だの「八百長」だの、しまいにはゴシップ誌に姫との関係をあることないこと書きたてられ、
とうとう最愛のレディーにも振られる始末だった。

 ……あいつも冷たいよな。あいつをゴリラから助け出したのは俺なんだぞ。
 彼は酔った頭で、レディーと出会ったときのことを思い出していた。
 足場の悪い建造中のビル。落ちてくる樽。凶暴なゴリラ。そして囚われの美しい女性。
 それは彼の英雄としてのもう一つの記憶だった。

 そうだ。
 あの時捕らえたゴリラで騒ぎを起こせば、レディーとヨリを戻せるかも知れない。
半ば自棄気味に彼は思った。そうすればきっと彼女はあの時のことを思い出すに違いない。

 ……かつて「英雄」だった男の末路がこんなものとはな。
 自嘲気味に笑い、彼はゆっくりと立ち上がる。

                                      −ドンキーコングJr.−

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