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ストーリーの無いゲームにストーリーを付けるスレ

76 :NAME OVER:04/01/19 02:57 ID:jAABn5QE
テニス

「老兵は死なず、ただ去るのみ…か、良く言ったものだ。」
まばらに空席が残るホールの中、テニスコートの審判席で男がつぶやく。
彼の名は"マリオ∴齊桙ヘこの国の英雄とまで称えられた男だ。
「くくっ、あの亀共を蹴散らしていた頃は想像もつかなかったな。この俺がここまで落ちぶれるとは。」
マリオは自嘲的に笑う。
度重なるクッパ軍団やドンキーコングを始めとする数々の敵達との戦い。彼はその全てを勝利で収めてきた。
しかし、戦いの度に彼の体は傷つき、数々の超人的能力はその傷が原因で衰えていった。
そしてある時、彼の一つの象徴であった"ジャンプ≠ェ戦いの最中、左足の腱をやられ、失われた。
跳ぶ事が、彼の生きがいだった。なのに、今はそれが出来ない。そんな彼に対し国は、
「国を守る為に歩く事ができなくなり、仕事がなくなってしまったマリオは配慮しないと。」
と言い、マリオに"テニスの審判≠ニいう職を与えた。
しかし国民は、"あのマリオがテニスの審判をしている≠ニ、このマリオの変容ぶりに、彼を見下し、嘲笑した。
「今思えば…俺は老兵だった。潔く去っていれば良かった。トゲゾーなんぞに足をやられるとは…それほど俺は衰えていたのだ。」
衆人大衆のなか、寂れた審判席で放たれたマリオの後悔は、大衆の喧騒の中に消えていった。
マリオがふと目を上げた時、すでにコートには二人の選手が待機、青服の男がボールを片手にマリオを見ていた。
「…LOVE GAME」
マリオの声と共に、青服の男はボールを高く投げ上げた。
そして、テニスはいつもと変わらず、熱気うずまく静寂の中、淡々と進行を始めた。
そのテニスに青春の全てを注ぎ込む若者達を、嫉妬と憧れの混ざる複雑な思いで見つつ、
マリオは、今日も声を挙げる。

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